その他の松竹 1922年

 蒲田では他にも、「不如帰」(池田義臣監督)、「地獄船」(野村芳亭監督、伊藤大輔脚本)、「青春の罪」「祇園夜話」「噫小野訓導」「清水次郎長」「地蔵物語」「火華」「海の呼声」「妖女の舞」「傷める小鳥」「堅き握手」といった作品が作られている。

 「妖女の舞」は、監督の池田義臣が、舞踏家出身の栗島すみ子のために自ら書き下ろした作品である。盲目の青年作曲家から新作を得た舞踏家の女性が、発表を準備中にライバルに楽譜を盗み去られてしまい・・・というストーリーだ。

 ちなみに、松竹は配給会社に昼夜二回興行を許し、日活もそれに続いている。