記録映画と小型映画 1923年(日本)

 1923年9月に起こった関東大震災を記録した作品が残されている。「関東大震大火実況」(企画 文部省 製作 東京シネマ 撮影 白井茂)がそれで、震災の翌日から3日間撮影が行われた。焼死体なども撮影され、即物的な視線が記録性を高めているという。

 大正末期からフランスのパテ社が売り出した9ミリ半のパテ・ベビーが輸入され、京都には京都ベビーシネマ協会が設立されていた。この頃になると、16ミリの映写機も輸入されるようになり、京都ベビーシネマ協会は、童映社へと発展した。童映社は、子供向け16ミリ映画「アリババ物語」「一寸法師」や虫歯予防の宣伝映画「アマゾン大探検」などを製作した。