キネマ旬報も関西へ 関東大震災の影響で

 映画雑誌の「キネマ旬報」も、関東大震災の影響で関西に拠点を移している。11月21日号から復活し、パラマウントが記念に7ページの広告を出してくれたという。

 この頃から執筆者名を必ず入れるようになり、キネマ旬報の特色となっていく。また、後年名物となる折り込み広告は、「ジークフリード」(1924)の輸入の際に行われたという。広告料の見当がつかず、2ページ20円で引き受けた。評判となって、各社競って折り込みを採用するようになったという。

 この後、キネマ旬報は軌道に乗り、発行部数とページ数は増えていった。また、関西の兵庫県・西宮の香櫨園近くを事務所とし、映画人も多くやって来るようになったという。