輸入映画−1923年 アメリカ映画会社の日本進出
1923年の関東大震災当時、アメリカの映画会社の中では、ユニヴァーサル、パラマウント、UAの日本支社があったが、震災によって3社とも関西へ本社を移転させている。
1924年6月、フォックスも進出。フォックスは帝キネと、UAはマキノと提携し和洋混合番組を提供した。また、震災後の日本映画製作の減退を見て、各社は日本に積極的にセールスを行った。その結果、1924年には日本映画(537本)を上回る外国映画(635本)が上映されている。これに対し、アメリカの一部に排日運動が勃発したこともあり、日本でもアメリカ映画排斥という運動も起こったが、2週間ほどで収まったという。
1924年には下記のような映画が公開されている。
「過去からの呼声(キネ旬4位)」(イタリア)、「心なき女性」「国民の創生」「ベラ・ドンナ」「ノートルダムの傴僂男」「幌馬車」「結婚哲学」「椿姫」「巴里の女性」(アメリカ)、「化石騎士」「ファントム」「思ひ出」「寵姫ズムルン」(ドイツ)、「ラ・バタイユ」「キイン」(フランス)
「キイン」は、フラッシュ・バックの手法が新しく、日本の映画人に影響を与えたという。
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