シネマトグラフ リュミエール兄弟(4)

 そんな兄弟も間欠運動(フィルムを連続的に送りながら、一瞬ずつ静止させる仕組み)については悩んだらしい。だが、最終的に弟のルイが解決方法を考え出すことに成功した(このことにより、兄のアントワーヌはルイこそが唯一の発明者であると語っている)。

 1895年2月には新しい撮影・映写・現像機「シネマトグラフ」は完成した。写真協会の人々などにお披露目しながら、ルイはフィルムを撮影した。そして、1895年12月の一般有料上映へと至った。

 リュミエール兄弟以前にも映写式の映像を公開した人々はいたが、シネマトグラフほどの名声を獲得したものはなかった。その理由はいくつかあるが、上映の質が高かったという点が大きいらしい。とはいっても、今と比べればチラつきはひどく目が疲れるものではあったらしいが、それでも当時の他の機械から比べると、十分に見るに耐えるものだったようだ。
つまり、リュミエール兄弟は映写式映像の開発者ではなく、「見るに耐えることができる」映写式映像の開発者だったといえるだろう。

シネマトグラフの写真は下記サイトで見られます
http://www.olff.net/sid-ina/reports/Koukai/KoukaiKouza/KoukaiKouza_katudoushasin/eiga.htm