ドイツ映画 ウーファの誕生

 ドイツでは、1917年7月に、エーリヒ・ルーデンドルフ将軍のプランで、陸軍省内に写真・映画局(BUFA)が設立された。前線でのニュース撮影、ドキュメンタリープロパガンダ映画を製作したという。

 ドイツの映画界は、このように政府の主導の影響を受けていたが、その総決算ともいえるのが、1917年11月のウニヴェスム・フィルム略してウーファ(UFA)の設立である。

 ドイツの銀行や鉄鋼、電気の企業、政府が出資して、資本金2,500万で設立されたウーファは、メスター・フィルムやPAGUなどの有力製作会社を傘下に収める一方で、配給網、劇場チェーンも傘下にした。ドイツ全土に豪華で巨大な映画館を開設した。さらには、ベルリンのノイバーベルスベルクにスタジオを建設して、かつてのイタリア史劇をしのぐ大作の製作を計画していくことになる。



(映画本紹介)

映画史を学ぶクリティカル・ワーズ

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無声映画芸術の開花―アメリカ映画の世界制覇〈1〉1914‐1920 (世界映画全史)

無声映画芸術の開花―アメリカ映画の世界制覇〈1〉1914‐1920 (世界映画全史)

無声映画芸術の開花―アメリカ映画の世界制覇〈2〉1914‐1920 (世界映画全史)

無声映画芸術の開花―アメリカ映画の世界制覇〈2〉1914‐1920 (世界映画全史)