メアリー・ピックフォード 一人二役への挑戦

 メアリー・ピックフォードは、「闇に住む女」(1918)に出演している。天使のような不具の少女ステラと、ひねくれ女中の二役を演じている。少女役で人気を得ていたピックフォードにはおとなびた役を演じたいという思いがあった。そこで、イメージを変えることなく、幅のあるキャラクターを演じることができる二役を好んで演じたと言われているが、この作品もそんな作品の1つである。1918年夏、パラマントとの契約が切れたピックフォードは、ファースト・ナショナル社に移籍している。

 他にもピックフォードは、「M’LISS」「AMARILLY OF CLOTHES-LINE ALLEY」(1918)といったマーシャル・ニーラン作品や、自由公債の宣伝映画「100% AMERICAN」(1918)にも出演した。

スターダム―ハリウッド現象の光と影

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