映画評「LORNA DOONE」

 製作国アメリ
 トマス・H・インス・コーポレーション製作 アソシエイテッド・ファースト・ナショナル・ピクチャーズ配給
 監督・製作モーリス・トゥルヌール 製作トマス・H・インス 原作R・D・ブラックモア 出演マッジ・ベラミー

 17世紀のイギリス。田舎町に住む王族の血を引く少女ローラは、ドーン家に誘拐され、ドーン家の領主エンサーの元で大事に育てられた。ローラは成長し、ドーン家の青年から求婚されるも拒否。そんなある日、少女の頃に仲の良かったジョンとローラは偶然再会して、恋に落ちる。

 この後も何回か映画化されているメロドラマで、モーリス・トゥルヌールらしい美しい画調が特徴の作品だ。田園風景、川の水の流れなどが、キレイに切り取られている。セットや衣装も凝っており、物語もテンポよく進むものの、正直それだけという印象も受けてしまった。

 トゥルヌールの映画監督として確かな腕前や、映画製作者としてのインスの活躍ぶりの一端を垣間見ることが作品ではある。