映画評「当りっ子ハリー」
※ネタバレが含まれている場合があります
[製作国]アメリカ [別題]強い男 [原題]THE STRONG MAN [製作]ハリー・ラングドン・コーポレーション [配給]ファースト・ナショナル・ピクチャーズ
[監督]フランク・キャプラ [原案]アーサー・リプリー [脚本]ハル・コンクリン、ロバート・エディ、クラレンス・ヘンネック、ジェームズ・ラングドン、ティム・フェーラン [撮影]グレン・カーシュナー、エルジン・レスレー [編集]ハロルド・ヤング
[出演]ハリー・ラングドン、プリシラ・ボナー、ガートルード・アスター、ウィリアム・V・モング、ロバート・マッキム、アーサー・タラッソ
[賞]アメリカ国立フィルム登録簿登録(2007年)
サイレント期を代表するコメディアンの1人であるハリー・ラングドンの長編作品。それまでラングドンのギャグマンなどを務めながら監督を目指していたフランク・キャプラの長編初監督作品でもある。
1つ1つのシーンのテンポが遅く、今ひとつ楽しく感じることは出来なかった。ギャグも様々なサイレント・コメディの見てきたもの(臭いリンバーガーチーズを使ったギャグなど)が多く、目の見えないメアリー・ブラウンとの恋愛も通り一遍以上のものを感じられなかった。後半の、怪力男の代わりに舞台に出なくてはならなくなったハリーが笑わせてくれるかと期待したが今ひとつ。その後のミュージック・ホールを大砲で破壊するカオスのギャグが、唯一、この作品らしさを醸しだしてくれた。