2006-08-01から1ヶ月間の記事一覧

 エジソン社の作品 1898年

この年は米西戦争が起こった年である。映画各社は米西戦争の撮影のためにキューバに向かったが、軍によって撮影を拒否されたと言われている。その代わりに、各社は演出された米西映画を撮影した。当時の観客の中には本当の映像を勘違いした人も多かったとい…

 アメリカン・ミュートスコープ・バイオグラフ社の作品 1897年

「PRESIDENT McKINLEY AT HOME」(1897) アメリカン・ミュートスコープ・バイオグラフ社の作品。 当時のアメリカの大統領マッキンリーが秘書とともに庭を歩くシーンを撮影。映像としては面白い部分はない。大統領の顔もはっきりとわからない。おもしろい…

 フランス ゴーモン社の作品 1897年

「LE PECHEUR DANS LE TORRENT」(1897) 英語題「THE FISSHERMAN AT THE STREAM」 製作国フランス Société des Etablissements L. Gaumont製作 監督アリス・ギイ 川辺で釣りをしている男性を、子供がいたずらして川に突き落とす。1分弱の作品。 映画草…

 イギリス・Bamforth Filmsの作品 1897年

当時、映画においては著作権という概念がなく、人気を得た題材はすぐに他の会社でも剽窃されたという。そのため、ある題材のオリジナルを考えたのが、いったい誰だったのかがわかりづらくなってしまったりもしている。 「The Biter Bit」(1897?190…

 エジソン社の作品 1897年(2)

映像は初期からCMとしても使用されてきた。ここに挙げた2作以外にも、リュミエール兄弟の作品では石鹸会社の名前が見えるように撮影するといった、現代の広告用語で言うプロダクト・プレイスメント的な手法で撮られた作品もある。 「RETURN OF LIFEBOAT」…

 エジソン社の作品 1897年(1)

この頃、まだ「スター」は存在しなかった。正確には映画の世界独自の「スター」は存在しなかった。だが、代わりにすでに有名だった人物を撮影した作品が話題を呼んだ。「MR.EDISON AT WORK IN HIS CHEMICAL LABORATORY」は、当時知らないものはいないほど有…

 アメリカン・ミュートスコープ社の作品 1896年

当時のアメリカ映画界はエジソン社だけしか存在しなかったわけではない。有力の競合会社として、アメリカン・ミュートスコープ社(後のバイオグラフ社)が存在した。この会社には、キネトスコープの開発者であるW・K・L・ディクソンが所属していた。アメリ…

 エジソン社の作品 1896年(4)

今も昔の人間の野次馬根性は変わらず、火事現場を見たいという欲求も変わらないようで、火事を扱った作品が多数残されている。といっても、ほとんどが本当の火事ではなく、演出されたものである。 「MOUNTED POLICE CHARGE」(1896) 多くの警察の騎馬隊…